<2022GW>英語の先生ワークショップを開催しました!

2022春ゴールデンウィーク。初めて英語の先生のワークショップを開催しました。とっても楽しかったです!!リポートはこちら↓

<参加者>
Aさん:児童英語講師
Bさん:通訳士、英語スピーチ講師
Cさん:英語発音、英文法講師
進行:木村

企画が決まったときからこの日をとても楽しみにしていました!参加者は全員英語指導、英語学習のプロの方たちです。ここには書ききれませんでしたが経歴のなんと華々しいこと!そんな方たちにお集まりいただき感謝です。そして、そんなプロフェッショナルの方たちでも英語指導、英語学習に苦労は尽きないとのこと。とても貴重な意見、思いをたくさん聞かせていただきました。

木村:「みなさん、今日はお休みの中お集まりいただきまして本当にありがとうございます。まずは今までの指導で経験されたことを教えてください」

Aさん:「私は子どもに英語を教えていました。今は児童英語スクールを退職して、また新たなことにチャレンジ中です」

Cさん:「Aさん、子どもにはフォニックスをどう教えていましたか?知らない音の単語をいきなり教えた方がいいのか、フォニックスを先に教えた方がいいのか迷います」

Aさん:「単語は単語として、フォニックスはフォニックスとして教えていました。幼児の場合、新しい単語はフラッシュカードや目で見てイメージできるもので言葉を覚えます。リンゴのカードを見たら自動的にappleと言えるようになります。その後、年長、1年生ごろになって字に興味を持つようになると、その単語と文字の関係を覚えようとするので、フォニックス指導で読み方も習っていくという感じです」

Cさん:「なるほど。じゃぁ、単語は単語としてフォニックスのことは気にせず、新しい単語をインプットしていくということですね」

Aさん:「そうですね。フォニックスばかりすると飽きるし、ただ、実際レッスンをしていると決めれらたレッスンプランが多いためにレッスン枠の中でフォニックス指導に時間を割くというのが難しいという課題もありました」

木村:「生徒さんのレベルに合わせる指導というのはグループレッスンでは難しいですよね」

Bさん:「生徒と先生のニーズがマッチしないということがあります。英語力を上げるために発音がうまくなりたいと生徒さんが望んでいても、それ以前に問題があるとなかなか成果が出てこない。私が勤める英語学校では指導プランが決まっているので、それを外れて指導するというのはなかなか難しい状況があります」

木村:「実際に困っている生徒さんにどう教えていますか?」

Bさん:「指導者側にたくさんの引き出しがいりますよね」

Aさん:「アルファベットの形が認識できない、自分の名前が英語で書けないという生徒さんがいたときは困りました」

木村:「どう対応されましたか?」

Aさん:「その生徒さんたちは結局英語学校をやめてしまって、その後どうなったのかわかりません。私としては学習障害とか困っている子どもたちへの対応をしたくていろいろ調べましたが、大学で勉強するしか方法を見つけられなくてハードルの高さに諦めました」

木村:「そうですね、そこが課題です。英語の先生に心理系の学習をさらにというのは負荷が大きすぎます」

Aさん:「ペアレントトレーニングなども考えましたが、公の制度は空きがないし、民間は(価格が)高い」

Cさん:「字が書けない問題を深く掘り下げるのは難しいけど、そういった子どもたちが来たときに初動を間違えない知識は欲しいです。間違った対応をしないというか。」

一同:「(学習障害などについて)指導者側の指導が欲しいですよね」

Cさん:「大人でも受講生の態度やレッスンに望む姿勢に疑問符がつくことがあります。オンラインレッスンが主流になって見えないものが見えるようになった。その環境で英語の勉強ができる?と思うことがあります。」

木村:「例えば?」

Cさん:「部屋が散らかっている、受講生のそばに恋人がいる、今起きたところなど…(苦笑)」

一同:「確かに…(笑)」

Bさん:「宿題はしない、与えた課題はしないだと、こちらもできることがなくなってしまいますよね」

木村:「そういうときみなさん、どうされますか?」

Bさん:「私ははっきり言います。それだとここまでしか伸びないよ、とか、目標を達成できないよって。そこで自分に見切りをつけてプランを変えるっというのもいいと思います」

木村:「そうですね、英語だけが全てではありませんしね」

Aさん:「大人は自分で受講料を払っているので折り合いがつきやすいですが、子どもは保護者の意向が入ってくるのでその成果を出すことが難しいと感じることもありました。」

木村:「具体的に保護者の方はどういった成果を求められていましたか?」

Aさん:「自分の子どもが英語が話せるということを実感できる機会が少ないので、やはり英検を重視される方が多かったように思います」

Bさん:「娘と奈良観光しているときに娘が外国人に道案内をしていて、その姿に感動しました。そういった成果がやはり一番うれしいです」

Cさん:「英語はコミュニケーションの手段ですからね。英語を使ってどうするかということを考えないといけない」

Aさん:「本当は自分の子どもが外国人と話している姿を見ると親御さんは一番納得されると思うんですが、そういった機会がなかなか作れないのでどうしても英検とか目に見えるものに頼ってしまう。そこが難しいです」

木村:「英語ができるというのは一生の課題です。みなさんは英語はペラペラですか?」

一同:沈黙(笑)

Bさん:「ペラペラというのは無理です。ネイティブでも知らないフィールドのことは話せないですし」

木村:「そうですね、私もいまだにたくさんの指摘を受けます」

Aさん:「実は自分の英語力に自信がないと感じている英語の先生は多い気がします」

Bさん:「自分のレベルに合った英語学習者を選ぶのは大事かなとは思います。ここまでのレベルだったら教えられるというように」

木村:「Cさん、大人の方に英文法を教えられていてどのようにお感じになりますか?」

Cさん:「英文法の指導テキストが決まっていて、すべての項目を網羅できているわけではないのでそこは少し物足りなさを感じています。でも時制や助動詞など大切なことをちゃんと理解できることはいいことですよね」

Bさん:「英語がペラペラになるというのは日本にいる限り極めて難しいです。英検は対策をすれば受かるし、じゃぁそれで話せるかっていうと違う」

木村:「Bさんは息子さんが英語学習に困り感を持っていると聞きました」

Bさん:「息子は英語が苦手です。何とか勉強してほしいと思うのですが、私が横につくと嫌がるので…」

木村:「親子は喧嘩になりますよね(苦笑)」

Bさん:「私はやればできる、努力すればできると思っていました。でも、できないこともあると思うようになりました」

木村:「英語学習の難しさ、指導の難しさ、本当に奥が深いです。今後、英語指導者の方たちと一緒に何かプロジェクトができればそれも面白いなぁと思います。ぜひみなさんまたご参加ください。本日はどうもありがとうございました!」